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弁護士によって取れる遺留分の額が変わるのはなぜですか?

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2024年6月6日

1 遺留分の額に影響する様々な要素がある

遺留分で請求することができる額は、法定相続分の半分である(ただし、直系尊属のみが相続人である場合を除く)と説明されることがあります。

確かに、おおまかな計算方法としては、そのような説明になるかもしれません。

しかしながら、実際には、法律上、法定相続分以外に、遺留分の額に影響する要素が存在しており、これらの要素が考慮されることにより、法定相続分の半分以上の請求を行うことができたり、法定相続分の半分も請求できなかったりすることがあります。

遺留分の額に影響する要素の例は、以下のとおりです。

⑴ 生前贈与

特定の相続人に対して生前贈与された財産は、遺留分を算定する基礎となる財産に含まれます。

たとえば、遺言によって5000万円の遺産のすべてを受け取った相続人が、過去に1億円の生前贈与を受けていたとすると、遺留分は、5000万円+1億円=1億5000万円に、遺留分割合を掛け算することにより算定されることとなります。

現実には、生前贈与は、まとまった金額でなされることがありますので、生前贈与が考慮されることにより、遺留分の額が大きく変わってくることも多いです。

そして、この点についての主張・立証をどこまで尽くすかは、弁護士によって異なるところです。

このため、弁護士によって、遺留分の請求額が大きく異なるということもあり得ることとなってしまうのです。

また、相続人に対する生前贈与は、基本的に、相続開始前10年以内のものであれば、遺留分の算定する基礎となる財産に含まれる場合がありますが、相続人以外の者に対する生前贈与は、基本的に、相続開始前1年以内のものに限って、遺留分の算定する基礎となる財産に含まれる場合があります。

このように、生前贈与を受けた対象が相続人かどうかによっても、遺留分を算定する基礎となる財産に含まれるかどうかが異なり、この点について、そもそも誤解している弁護士もいるため、注意が必要です。

⑵ 生命保険

特定の相続人が受け取った生命保険を、遺留分の算定上考慮できるかどうか、考慮されるとしても、どの程度の金額であれば考慮されるかについては、様々な見解があります。

現時点では、遺産総額と比較して、生命保険の額が多額であるである場合には、遺留分の算定上、生命保険が考慮される可能性があると言われています。

実際の裁判例でも、生命保険を遺留分算定の基礎財産に含まれると判断した事例もあります。

また、裁判所も、生命保険の額が多額である場合には、生命保険の何割かを考慮した上で、遺留分の額を算定し、和解案を提示するといった対応をとることもあります。

確かなのは、そもそも、弁護士が生命保険を遺留分の算定上考慮すべきであるとの主張を行わなければ、裁判所が生命保険の何割かを考慮した和解案を提示するといった対応をとることはあり得ないということです。

この点においても、そもそも弁護士の中には、生命保険金が遺留分算定の基礎財産に含まれる可能性があることを認識していない方もおり、また、弁護士がどこまで主張・立証を尽くすかにより、裁判所が提示する和解案が異なる可能性があります。

2 遺留分の額に影響する要素を主張・立証することより、最終的な金額が変わる

以上のとおり、遺留分の算定に当たっては、遺留分の額に影響する要素についての主張・立証を尽くすかどうかにより、最終的な遺留分の額が大きく異なってきます。

この点についての弁護士の活動いかんが、最終的な遺留分の額に直結することもあり得ます。

そのため、弁護士によって遺留分の額が変わるといわれることがあるのです。

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